2010年7月6日火曜日

「あまのじゃくジャクソン」のお話



「さよなら。」

少年はつぶやいた。

希望に満ちたその瞳には、『早くこのあいさつ終わらないかな』

そんなキモチが渦巻いていた。


とりまく笑顔、人のあたたかさ、
これこそ我が国が島国であることを思い出させる。
右から2番目の男は絶対にワキガだ。


お土産にどうぞと村人がブツを用意している。
ここは食べ物豊かな村だった。


『はやくしろよ』

苛立つ少年が発した言葉に鳥だけがざわつく。


別れが辛いんじゃない。

あの男のにおいが辛いのさ。



「旅の途中、これで栄養をつけてくださいね。」


夕日が沈む。
影がようやく動きだすこの世界で、
村長の笑顔だけがそこには在った。



村を離れて三日。
さすがに空腹にも耐えられない。


風呂敷を広げる。


小さな豆が少々。


『なるほど、仙豆的な。』


そのツヤ、その曲線。
この豆と向かい合うと、何か神々しさを感じる。


ポリポリ。
ポリポリ。
ポリポリ。
ポリポリ。



「あーお腹いっぱい。」



このあと1つの村が消えた。

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